自宅でスピーカーを使うための防音対策

スピーカーは、音楽鑑賞を楽しむなら欠かせないアイテムとなっていますが、同時にスピーカーによる周辺環境への音漏れに気をつけなければなりません。 

ロックだけでなく、ジャズやクラシックでも同じ建物内や屋外に音が漏れているケースがあります。音楽を聴くことに加えて、ギターの演奏でスピーカーを使用するのも音漏れの原因となるでしょう。音漏れにより、ご近所とのトラブルとなるのは避けたいですよね。 

スピーカーの音漏れを防ぐなら、部屋の各所に防音材を施すだけでなく、防音ドアを合わせて使用すると効果的です。遮音性とフレームの気密性に優れた防音ドアを使用すると、音漏れ対策を万全の状態にできるでしょう。 

今回は、自宅でスピーカーを使うための防音対策を、騒音の基準やおすすめしたい防音ドアの紹介も交えて解説します。 

 騒音とはどのくらい?

スピーカーの音漏れが激しくなると、周囲への「騒音」となり近所へ迷惑がかかります。しかし、騒音とはどのように基準が決められているか気になりませんか。 

この項目では騒音とはどう基準が決められているか、法律とスピーカーの性能の両面からピックアップして解説します。 

環境基本法で騒音基準が決められている

環境省では「環境基本法」にて、生活環境と人々の健康を守るための騒音に関連した基準が設けられています。評価方法は、個々の住宅が影響を受ける騒音レベルで基準が作られていることから、スピーカーから発する騒音も当てはまります。 

「専ら住居の用に供される地域」もしくは「主として住居の用に供される地域」に自宅があるなら、以下の基準値が騒音の目安となるでしょう。 

基準値に使われている「デシベル」とは、音圧などの物理量を表現する際に使われる単位です。人々が音を聞き取れる限界値を「0デシベル」とし、音の大きさに応じて数値が上がっていく仕組みです。 

  • 昼間(午前6時から午後10時):55デシベル以下
  • 夜間(午後10時から午前6時):45デシベル以下
    引用:環境省「騒音に係る環境基準について」 

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スピーカーの音は「能率」で表記されている

一方、スピーカーの音は、「能率」と呼ばれるスペック表記で数値がわかるようになっています。能率の数値が高ければ高いほど音が大きく響くようになり、騒音に繋がりやすくなる仕組みです。 

特に、能率の表記で音の大きさを表しているのは、「パッシブスピーカー」と呼ばれるアイテムです。 

パッシブスピーカーは、アンプ(音質・音量を調整できる機器)を使い、テレビや音楽機器、ギターなどに繋いで使用します。能率はアイテムごとに異なり、80デシベルから100デシベル程度とされているのが特徴です。 

 パッシブスピーカーの能率は騒音基準を上回っている 

パッシブスピーカーの能率は80デシベルから100デシベル程度です。環境基本法にて決められている騒音基準を上回っていると理解してもらえたのではないでしょうか。 

パッシブスピーカーにつながっているアンプで音量を調節することも可能です。しかし、音量を調節しても騒音を完全にシャットアウトするのは難しくなっています。音楽を楽しみつつも周囲に迷惑をかけないために、防音対策は欠かせないポイントとなるでしょう。 

自宅でできるスピーカーの防音対策

自宅で周囲に迷惑をかけずに音楽を楽しむには、どのような防音対策をすると効果が期待できるでしょうか。 

スピーカーの置き方に気を配るのをはじめ、床や壁に防音材を施す、あるいは、防音ドアに差し替えるなどの対策方法が存在します。 

この項目では、自宅でできるスピーカーの防音対策を4つピックアップしました。上手に組み合わせると高い効果が期待できる対策方法です。 

  • 1.スピーカーの配置を工夫する
  • 2.床に防音マットを敷く
  • 3.壁に防音材を貼り付ける
  • 4.防音ドアに差し替える

1.スピーカーの配置を工夫する

スピーカーを置く位置に気を付けるのは、自宅で音楽を楽しむなら真っ先に取り組みたい防音対策です。 

スピーカーをはじめ、テレビや音楽機器を配置する場所に気を付けると、音を出すことによる室内の反響や床面の振動が軽くなる効果があります。また、置く位置によっては、音質の変化にも繋がり無駄に音量を大きくするのを防ぐ効果にも繋がるでしょう。 

また、スピーカー本体に直接触れる形式の吸音材や「スピーカースタンド」が市販されています。 

吸音材には、スピーカーの大きさに合わせてパネル化されている商品も存在し、音の反響を防げるようになっているのが特徴です。 

一方、スピーカースタンドは、スピーカーをピンで固定するタイプが主流となっています。多くの商品に対応しているため、振動による不快感を防げるでしょう。 

2.床に防音マットを敷く

床に防音マットを敷く方法も、スピーカーの防音対策に効果的です。 

振動や音を吸収してくれるゴム素材が使われています。音量の大きいスピーカーでも手軽に騒音を防ぐ仕組みです。 

市販されている防音マットにはそれぞれ特徴と強みがあります。スピーカーのサイズに合わせてカットができる、水分にも強い粘着力を持つなどが代表例です。 

防音マットは手頃な価格で市販されているため、スピーカーの配置と同時に取り組みたい防音対策です。 

3.壁に防音材を貼り付ける

スピーカーの配置と床面の対策を行ったら、壁にも防音材を貼り付けて対策を施しましょう。 

壁への防音対策と聞いたら、大がかりな工事を想像する人もいらっしゃるかもしれません。しかし、近頃はウレタン素材をはじめ、鉛素材を使ったパネルタイプの壁用防音材も市販されています。防音材を壁に貼り付けることで、スピーカーから発される音を跳ね返す、あるいは吸収するのに役立つでしょう。 

本格的な工事を必要とせず、取付部材と両面テープを使えば簡単に作業ができるのも特徴です。 

スピーカーからの音を外に漏らさず、周囲への騒音を防ぐ効果が期待できます。 

4.防音ドアに差し替える

壁まで防音対策を行ったなら、防音性に優れたドアに差し替えるのもおすすめです。 

ドアのフレームにスチール材が使われているほか、内部には密度の高い吸音材が仕込まれています。上級モデルでは、音による振動もコントロールできる制振シートを挿し込まれているのも特徴です。
壁へ施した防音材と組み合わさることで、外への音漏れを防ぎます。音楽を心置きなく楽しめるようになるでしょう。 

幸昭のおすすめ防音ドア

幸昭では、自宅でスピーカーを使った音楽の鑑賞や演奏にも対応できる防音ドアをラインナップしています。 

自宅へ設置するなら、遮音性能を「Dr」の値で表示している「Guardian」と、「T」の値で表示している「Guardian2」がおすすめです。 

GuardianとGuardian2、ともに高い遮音性能と設置のしやすさが魅力に挙げられます。また、オプションによるカスタマイズが可能となっているのも特徴です。 

Guardian

防音ドアGuardian」は、スチール材の扉枠と高密度の吸音材を含んだ防音ドアです。 

Dr値と呼ばれる壁や建具の防音・遮音性能を指す基準で性能が示されており、Dr35・Dr40・Dr45と3段階の防音効果をもつグレードが用意されています。 

エアタイトタイプのパッキンを使用しており、遮音性と気密性を両立しているのが特徴です。パッキンの仕様は、Dr35ならシングル、Dr40とDr45ならダブルとなります。扉の厚みや重さに対応しているため、丈夫かつ耐久性に優れるのも特徴です。 

溶接やビスなどいずれの固定方法にも対応しており、木造住宅でも設置ができる防音ドアとなります。 

Guardian2

Guardian2は、簡単に開閉を可能としつつも密閉性に優れている防音ドアです。 

Guardian2にはT値と呼ばれるサッシやドアの遮音性能を指す基準が使われています。T-3の基準に満たしており、ピアノ教室や劇場、映画館でも使用ができる高い遮音性が魅力です。 

マグネット式のパッキンを使用しており、ハンドルを締め込まなくても密閉性が向上しています。 

ドアのサイズをオーダーメイドできるほか、窓や鍵の有無、お好きなドアハンドルへ変更が可能となっているなどニーズに合ったカスタマイズが可能です。 

防音ドアの製品情報

適切な防音対策を施し音楽を楽しもう

いかがでしたでしょうか。 

今回は、自宅でスピーカーを使うための防音対策を、騒音の基準やおすすめしたい防音ドアの紹介も交えて解説しました。 

周辺住民との騒音トラブルを防ぐためにも、スピーカー本体をはじめ床や壁に防音対策をする以外に防音ドアを設置すると、音漏れをシャットアウトできるでしょう。 

部屋を防音にしたいという方は、防音ドアの有限会社幸昭にぜひお気軽にご相談ください!
オーダーメイドの防音ドア作成や、防音室の設計を一から承ります。 

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